2019年11月14日木曜日

ヘイトスピーチを許さない取り組み・清田区マップ

2019年10月18日 第3回定例会 第1部決算特別委員会
ヘイトスピーチを許さない取組み(LGBT、アイヌDV、人権課創設)
清田区マップ(北海道朝鮮初中高級学校が地図に載っていない)


【吉岡弘子】
質問の前に、ひと言申し上げます。台風19号で記録的な大雨によって亡くなられた方々に心からおくやみを申し上げます。また、被災された皆様に心からのお見舞いを申し上げます。この度の台風では、東京都台東区の避難所で、北海道出身、60代のホームレス男性が大雨の中、区の職員によって、避難所の入所を拒否されるという、人道上許されない問題が起きました。男性は一晩中傘を差して、風雨をしのいだといいます。弱者に対する排除と差別問題で、住民の福祉の増進を旨とする地方自治体としては、あってはならない重大な人権侵害です。

 それでは質問をさせていただきます。
私は市民局、市民生活部、男女共同参画推進費、人権啓発費に関連して、ヘイトスピーチ解消法の取り組みについて。もう一つは清田区マップについてお尋ねをいたします。
 
 ラグビーワールドカップの2試合が札幌市で開かれ、大いに盛り上がりました。試合会場は2人に1人が外国の方々で、文字通りスポーツに国境はないといった様相でした。スポーツに限らず、企業や学校も、文化、芸術、音楽などの分野でも、多文化共生社会は今や国際的な流れとなっています。札幌市は国際観光都市として世界中からいろんな人たちが訪れます。世界中の国や地域の人たちと争うのではなく、仲良くなることが大事ですし、そうすることが安心して観光に来ることができる前提条件だと思いますし、しいては札幌市のイメージアップにもつながるのではないでしょうか。国と国との間には様々な問題があったとしても、地域では一人ひとりが交流をすすめるそのことが国と国との外交問題をも解決に導く大きな力となるのではないでしょうか。

 ヘイトスピーチ解消法が施行されてから6月3日で3年が経過しました。ヘイトスピーチ解消法第5条2項には「地方公共団体は本邦外出身者 不当な差別的言動に関する相談に適格に応ずるよう必要な体制を整備するよう務めるものとする。」とあります。
 
 そこで質問ですが、ヘイトスピーチなど、人権問題に関する相談にどのように対応をされているか伺います。また、独自の相談窓口を設置する必要があると考えますが、いかがか伺います。


【丹尾男女共同参画室長】
 ヘイトスピーチに関する相談体制についてでございますけれども、いわゆるヘイトスピーチ解消法では、解消に向けまして、まず、一義的には国が主体となって行っていく責務があるものと定められていまして、法務省において、ヘイトスピーチを含む様々な人権問題についての相談窓口を設置しているところでございます。この法務省が設置する相談窓口、「みんなの人権110番」につきましては、これまでも様々な場面で市民に対して、周知を行ってきたところでございます。また、札幌市におきましても、「市民の声を聞く課」で人権擁護委員の協力を得て、週一回、人権相談の窓口を設置しているところでございます。以上でございます。

【吉岡弘子】
 確かに一階の「市民の声を聞く課」に行きますと、木曜日の午前が人権相談となっていますが、それがヘイトスピーチ解消法が求めている差別的言動などの相談に的確に応ずる体制ということなのでしょうか。「市民の声を聞く課」は総務部広報部ですが、ヘイトスピーチなど人権問題を担当しているのは男女共同参画課なのではないでしょうか。

「人権相談 札幌市」で検索しますと、本市のホームページが出てきます。そこには法務省や札幌弁護士会の相談しか紹介されていません。差別的言動などの相談に的確に応ずる体制と解消法に書かれておりますが、そのことを考えますと、本市の対応としては、きわめて不十分と考えます。
同法第7条第2項には、地方公共団体は、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消について住民に周知し、その理解を深めることを目的とする方法、その他の啓発活動を実施するとともに、そのための必要な取り組みを行うよう求めるものとすると定められています。

 そこで質問ですが、どのような啓発活動と取り組みを行っているか伺います。

【丹尾室長】 ヘイトスピーチを無くしていくには啓発により、市民理解を促進していくことが重要と考えております。これまでも公共施設等へ法務省から提供されたヘイトスピーチとは何かを解説した小冊子の配架、ポスターの掲示を行いますほか、法務省の相談窓口「みんなの人権110番」を周知するなど、札幌法務局と密接に連携しながら啓発活動を行っているところでございます。また平静30年度からは、これまで実施をしてきた プロスポーツチームと連携した啓発イベントにおきましても小冊子を配布したところでございます。

【吉岡弘子】
 コンサドーレやレバンガの試合前などで啓発活動をする。これは本当にすばらしいことだと思いますが、196万人という札幌市の人口を考えると、あまりにも少ない状況だと考えます。
 私が住む清田区には、北海道朝鮮初中高級学校があります。初級部は日本の学校の小学校に当たりますが、課外授業に行った際、同校の生徒が他校の小学生から差別的言動を受けました。他方ではふつうに先生や児童の交流もあったわけですが、そのような差別的言動を受けた子どもたちは、大変心に傷を負いました。子どもが差別的言動をする背景には家族や社会の影響が大きく、保護者などが、差別的な言動をしないよう心がける必要があるのはいうまでもありませんし、当然教育現場でも差別や人権についての教育が求められます。
 そこで質問です。ヘイトスピーチの啓発ですが、ポスター掲示、小冊子の配布は、まだまだ不十分ではないでしょうか。もっと広げるべきと考えますが、いかがか伺います。

【丹尾室長】
ヘイトスピーチに関するポスターや、小冊子の配布のさらなる拡大についてでございます。法務省が作成しておりますポスターや小冊子につきましては、これまでも公共施設等の掲示や配架、啓発イベントでの配布を行ってきたところでございます。ヘイトスピーチ解消に向けた取り組みに関しましては、今後もこれまでの取り組みを継続していくことはもちろんでございますが、様々な機会をとらえて工夫をしながら啓発を行うとともに、札幌法務局と連携して、より効果的な啓発につきましても検討してまいりたいと思います。以上でございます。
【吉岡弘子】
 あのポスターの活用ですが、前もってお聞きしましたところ、区役所や区民センターに、この3年間で1度、1枚とお聞きしました。間違いでしたら後でご指摘いただければいいんですけれども、確か1枚と伺っておりますが、それだけしか配布していないとお聞きしました。これでは全く不十分だと思います。今の状況で区役所や区民センターでポスターが今もあるかどうかも、きっとわからないような状況ではないかと思います。また、冊子についても。
 ポスターについては、地下鉄ホームの電子公告などで、年中張り出すくらいのことをやってもいいのではないでしょうか。ずっと張り続けることで、ヘイトスピーチを受ける立場の人は安心できますし、ヘイトスピーチが許されないということが、市民の中に浸透するのではないでしょうか。
 
 解消法第6条2項には「本邦外出身者に対する不当な差別的言動を解消するための教育活動を実施するとともに、そのために必要な取り組みを行うよう努めるものとする。」とあります。小中学校、大学などに、ポスターや小冊子を配るとか、より多くの市民の目や心に届く取り組みが必要だと考えます。
 広島県三原市は、人権推進課があり、人権推進係と男女共同参画係を置き、人権推進係は人権啓発、人権養護、平和行政の企画推進、人権相談事業、人権啓発広報活動などの取り組みを独自に進めています。

 2018年度、決算局別施策の概要36ページを見ますと、男女共同参画推進費の中に8つの事業があって、ヘイトスピーチの問題は、人権啓発費に入り、担当課でいうと男女共同参画課ですが、相談窓口や体制、啓発や企画など総合的に進めるためにも、ヘイトスピーチを含む部署、人権課などの部署が必要と考えます。
 
 そこで質問です。本市においてヘイトスピーチを含む人権問題全般を扱う部署を創設することを検討すべきと考えますが、いかがか伺います。 

【丹尾室長】
 ヘイトスピーチを含む人権を全般的に扱う部署についてでございます。人権課題につきましては、国籍や性別、障がいの有無、あるいは性自認や性的指向など、様々な視点での対応が求められており、所管する各部局において取り組みを行っているところでございます。今後も関連する部局と連携をはかりながら、互いの個性や多様性を認め合い、お互いを尊重し合う街の実現を目指して取り組みを進めてまいりたい、このように考えております。以上でございます。
 

【吉岡弘子】
 ヘイトスピーチ解消法施行前の2015年12月、共産党太田議員の代表質問に対して秋元市長は、「ヘイトスピーチのない社会を実現していくためには、人種や文化などの多様性を尊重し、共生できる機運を高めていくことが何より重要」と回答されました。市長の認識をしっかりふまえた対策を取るためにも、ヘイトスピーチを含む人権問題を総括的に扱う部署の創設を求めて 一つ目の質問を終わります。

 次に清田区マップについてお尋ねします。区役所窓口に置かれている清田区ガイドというものがあります。法律相談、交通事故相談など、区役所相談コーナーの案内や、公共施設など、主な施設、清田区の3つシンボルや清田区の見どころ24カ所などが書かれていて、裏面が清田区マップになっています。引っ越ししてきた方にとっては、初めて清田区に来て、マップを見て、 清田区にどんな施設があるか一目でわかります。住み続けている方にとってもとても好評です。
実はこの清田区マップに北海道朝鮮初中高級学校の名前が記載されておりませんが、来年のマップには記載されることになっていると伺いました。
朝鮮学校で開催されるアンニョンフェスタは、地域の方々にも好評で、今年9月には約2700人が参加し、地域のお祭として根付いています。本市の日朝議連は、超党派の議員によって、1977年発足と、長い歴史もあり、日朝議連メンバーもアンニョンフェスタには、10人ほどが参加し交流を温めています。
また、区役所ロビーにある大きな地図につきましては、区民からの要望ですぐに記載されておりますが、区役所2階の子育て支援コーナーの大きな地図には記載されておりません。
そこで質問です。清田区マップや区役所に掲示されている区内の地図に北海道朝鮮初中高級学校が記載されなかった経緯について伺います。また、未記載の子育て支援コーナーの地図への記載をすべきと考えますが、いかがか伺います。

【小角清田区長】
ただいまのご質問にお答えいたします。まず清田区ガイドは、区内の地図や施設の情報を区民に提供して活用していただくほか、区の魅力をPRするとともに、区民の方たちに自分たちの住む街に関心を持ってもらうために作成をしているところでございます。
 そのような趣旨で作成しておりますので、ガイドにはできるだけ多くの施設を掲載することが望ましいと考えているところでございますが、このなかで掲載しております地図については条丁名、あるいはバス停の位置など、非常にたくさんの情報を盛り込んでいることから、地図の見やすさ、煩雑さを避けて見やすさにも十分配慮する必要があることから、
これまで学校施設については、学校教育法第1条に定めます小中学校、高等学校、大学、幼稚園などを掲載することとしてきたものでございます。
 しかしながら、今年3月、今年度に配布を行います清田区ガイドを作成した後に、区民の方から北海道朝鮮初中高級学校についてもガイドに載せてほしいと要望を受けたところから、過去におきます一条校以外の学校の掲載状況等をふまえて検討したところ、過去においては専門学校などの各種学校ついても掲載している事例もあるということをふまえまして、次年度、今年度末に印刷を予定しております、改訂版から一条校以外の学校についても記載をするというようなことで、判断したところでございます。
また、先ほどご指摘のありました、子育てインフォメーションに貼っております地図というのは、このガイドをそのまま広げて貼っているという状況なので、その対応状況については、同様な状況になっておりますけれども、その部分、もし、すでに区民の方がご相談していただいたのち、下にあります地図につきましては、シールで学校名をわかるように掲載したというような、暫定的な対応が既にできているようなところもございますので、その対応については、また持ち帰って検討させていだきたいと思います。

【吉岡弘子】
豊平区や白石区では、非一条校についても記載されております。通っている学校が清田区マップに記載されていないのは悲しいことですし、「僕の学校どうしてないの」と聞かれて何と答えればいいでしょうか。
大人になって自分の子どもを連れて、子育てコーナーに行ったら、他の学校は書かれているのに、母校が書かれていなかったら、どんな気持ちになるでしょうか。緑豊かで自然とふれあいに満ちた、安らぎを感じる街、清田区。その良さが盛り込まれ、さらに区民みんなに愛される清田区ガイドや清田区マップとなることを要望いたしまして、私の質問を終わります。


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