2020年2月27日木曜日

新型感染症対策に万全を

 新型コロナウィルスの感染が全国に広がり、子どもにも広がっています。

 さっぽろ雪まつりのスタッフ2人が感染した札幌市で発症した7人(2月25日現在)には重症者もいて、姿の見えない脅威への不安が私たちをおおっています。

 党市議団として2月21日、秋元市長に対し、情報提供や、相談体制、検査体制などについての緊急要請を行ったところです。
新型コロナウィルス感染症対策に関する緊急申し入れを行う党札幌市議団(=21日)

 ニュースを見ていて驚くのは政府の対応です。

 豪華クルーズ船ダイヤモンドプリンセス号には、これまで90人を超える厚生労働省職員が入っているのに、熱などの症状がない職員の多くは検査を受けずに職場に復帰。しかも、クルーズ船に対応したのは政府ではなく、神奈川県だと言います。韓国が2万6000人検査したのに対し、人口が2倍の日本はわずか千数百人。11回開いた政府の対策会議は1回10分。

 安倍政権には国民の命を守ろうという気が全くないことに、改めてあきれ果てます。

 マスク嫌いの私ですが、毎日地下鉄で市議会に通っているので、最近はマスクを着用しています。これがいつまで続くのか。

 症状があり希望があれば遺伝子検査ができるように、政府が責任をもって検査体制を強化するなど万全の体制をとるべきです。

(2月25日記) 

 日本共産党札幌市議団が2月21日に行った「新型コロナウィルス感染症対策に関する緊急申し入れ」の詳細については、党市議団のホームページをご覧ください。

新型コロナウイルス/検査体制の強化・拡充、高齢者や子どもが利用する施設へ万全の対策を/党市議団が市長に緊急申し入れ
 

2020年2月22日土曜日

第1回定例会 2月18日建設委員会 「少雪による除雪事業者への補償料の引き上げ」について

2020年(令和2年度)第1回定例会 2月18日建設委員会で
「少雪による除雪事業者への補償料の引き上げ」の報告を受けて審議しました。市は現行の56%から78%に引き上げましたが、私は「補償料引き上げ」の経過を質問した上で「単年度の緊急措置ではなく、抜本的な見直し」を求めました。

 質疑を文字起こしで紹介します。
建設委員会で質問する吉岡市議(2月18日)

【吉岡委員】 
 他の委員の皆さんから、るる質問がありましたので、私からは1点だけ質問をさせていただきます。

 札幌市除雪事業協会から1月28日、「少雪による待機補償料の見直しに関しての要望書」が提出されました。この要望が出された背景には高齢化や担い手不足など、単に少雪による要望だけではないと考えられます。道路維持除雪共同企業体は様々な企業で構成されていますが、いずれも地域経済を支える地元建設業者です。

 そこで質問ですけれど、今回の少雪における緊急対応にあたり、関係団体とどのようなやりとりをしてきたのか、また、関係団体からの要望内容はどのような内容であったのか、一部報道もされておりますけれど、あらためて伺います。

【土井 雪対策室長】
 今回の緊急対応にあたっての関係団体との対応と要望内容についてお答えします。
 
 今シーズンにつきましては年末の積雪が0センチと、観測史上初を記録するなど近年まれにみる少雪傾向でありましたことから、年明け早々に関係団体である除雪事業協会様より、出来高が極端に少なくなった場合のですね、救援措置を検討して欲しいというむねの相談を受けております。 その後も暖冬少雪が続いたため、除雪事業協会と具体的な救済措置について意見交換を重ね、検討を進めてまいりました。

 次に要望内容についてでありますが、1月28日、委員ご指摘の通りですが、除雪事業協会から提出されました要望書によりますと、今後も持続可能な除排雪体制を維持するため、救済支援策として最低補償料を設け、事業に必須の費用を確保してほしいという内容になってございます。

【吉岡委員】
 私も大晦日に車を走らせて、雪がまったくない景色を見て不気味な感じすらいたしました。世界的に見ても年間6メートルもの積雪がありながら196万人という都市は札幌市以外にはないといわれており、それを支えているのがまさに除雪事業者のみなさんです。少雪は地球温暖化によるものであり、今後さらなる影響を受けることは否定できません。他の委員の皆さんからの質問でも触れられましたけれど、今回の措置は今年限りのこととなっておりますが、今後一時的な緊急措置で終わることなく、現行制度を抜本的に見直すべきと要望をいたしまして私の質問を終わります。 

 こちらから質疑の音声を聴くことができます。



2020年2月20日木曜日

予算議会スタート

 今日2月18日から、3月30日までの市議会第1回定例会がスタートしました。

 来年度の「予算」や、今年度の「補正予算」そして「条例案」など、55本の議案が秋元市長から提案されました。このあとそれぞれの委員会で審議します。

 その一つひとつに、日本共産党市議団として必要なものは質問し、賛成か反対かの態度を示します。

 今日は本会議のあと、「除雪問題」で建設委員会が開かれました。
建設委員会で質問する吉岡市議

 新聞ではすでに報道がされていますが、今年は12月、1月の雪が少なく、除雪車の出動は「幹線道路」は例年の3分の1、「生活道路」は4分の1という状況でした。市は委託を受けて除雪を行っている事業所に対して、「従来の56%補償を、今年に限り78%にする」と決めました。通常なら議会にかけるのですが、事業所にとっては死活問題で緊急を要するために、議会には「報告」という形になりました。

 私は、補償料引き上げに至るまでの経緯と業者の要望を質問したうえで、今回の措置を今年限りにせず、抜本的に見直すよう求めました。

 挙手をせずに発言をしようとして、委員長から「吉岡議員、挙手をしてください」と促されました。これで2回目。もう1回あるかも…。

(2月18日記)

2020年2月13日木曜日

セタエントでお茶会

 雪の中、南郷通から200メートルくらい歩いたでしょうか、12号線の少し手前に、2階建ての小さな建物がありました。ここにアイヌの人たちみんなの居場所。
「セタエントでお茶会」の会場、文化交流館です。

 「セタエント」はアイヌ名で、和名は「ナギナタコウジュ」といいます。
  
 アイヌ民族が伝統的に飲用してきた植物で、茎や葉をお茶にしたりおかゆに入れたり、風邪や二日酔いに効くとのことです。


 お話をするのは詩人で古布絵作家、俳優の宇梶剛士さんのお母様、宇梶静江さんです。

宇梶静江さん(=写真中央右側)


 「昔はこんなこと(民族衣装を人の前で身につける)できなかった。アイヌ語使っちゃだめ。アイヌ文化語れないときに生まれ育った。自分は何をやってもダメと思って育った。
私の古布絵を買ってくれた人に、どうして私の絵を買ったの?と聞いたら、アンタのエネルギーがほしいって。
それを聴いて、嬉しい!私、エネルギーあるんだって思ったの。
63歳でアイヌ刺繍を学びなおしたときに出会い、これぞアイヌ刺繍だと感動」

 自然体で、大きくて、深くてそしてユーモアもあって、87歳という年齢を感じさせない方でした。

 「アイヌは独り占めしない。分け合うの」……。

 夏のオリンピックではこの精神を北海道から発信したいものです。
(2月11日記) 

2020年2月6日木曜日

市政懇談会


 第71回さっぽろ雪まつりが始まりました。

 今日からは大通会場も始まり、市役所にいるとアナウンスしている声がぼんやりと聴こえてきます。

市役所から見える大通会場

 札幌市の一大イベントである雪まつりですが、新型肺炎の影響は甚大です。佐藤綾市議(白石区)のお子さんとパパが、つどーむ会場に行ったところ、例年は長蛇の列ができている人気のすべり台が、全く待ち時間なしだったとのことでした。順番にすべる子どもたちを見て自分の番を待っている間のわくわく感、晴れてすべることができた達成感、子育ての頃はすべり台が一番人気で、私もドキドキしながら子どもと一緒にすべったことを思い出します。

 きょうは、2月18日に開会する第1回定例会に向けての「市政懇談会」があり、参加者から、次々と要求が出されました。
懇談会冒頭、参加者にあいさつをする村上ひとし市議団長(左から4人目)

 「アクセス道路なんかにお金を使わないで、福祉灯油を実施するとか、でこぼこ道路を直してほしい」という意見をはじめ、補聴器、敬老パスや保育園待機児童、子ども医療費など「くらし守って」の要望が続きました。


 また「10人の市議会議員に甘んじないで、もっと増やして市政を変えてほしい」の期待の声もありました。
懇談会の最後に第1回定例会への決意を述べる太田秀子市議(右から7番目)

 市民の切実な声を届けるための質問づくりが始まりました。

(2月4日 記)

第4回定例会 12月9日建設委員会 オリンピックマラソン・競歩コース道路補修工事と工事中の市民生活について質問

 2019年12月9日の建設委員会で「議案第32号 令和元年度札幌市一般会計補正予算(第5号)」に関係し、オリンピックマラソン・競歩コース道路補修工事と工事中の市民生活について質問しました。質疑を文字起こしで紹介します。


【吉岡委員】 
 私からも第32議案についての質問をさせていただきたいと思います。

 現時点ではマラソンコースは片道分しか決まっていないということで、全コースが決定した際、場合によっては舗装費用が追加されることもありうるということです。

 一日も早いコースの決定が望まれますが、本市が今回行うマラソンコースの補修工事は、舗装表面を4センチ削って舗装しなおすオーバーレイ工事という事で、約8.7キロ、7億円を見込んでいるということです。

 オーバーレイ工法は、既存の道路の舗装面に対して、主にひび割れを押さえたり、交通量の多い道路の摩耗を押さえるのに役立ちます。さらに舗装工事としては施工期間が短く、低コストであるとされております。

 そこで質問ですが、オリンピックのマラソンコースを整備する際、選手の走りやすさを考慮した舗装であるべきですが、どの開催地でもオーバーレイによる補修が一般的なのか伺います。また、本市が今回計画している道路補修以上のものが、IOCや世界陸連から求められるようなことはないのか伺います。

【伊藤維持担当部長】 
 コース整備の切削オーバーレイが一般的かというご質問でございますが、このことにつきましては、組織委員会からの要求は現在のところ、整備内容の具体的な所まではございません。私たちが現地の状況を確認したところ、一般的な路面整備として切削オーバーレイを選択したところでございます。

 組織委員会からのほうの要求については、現在のところまだ新たな要求についてはございません。以上でございます。

【吉岡委員】
 もう一点お伺いいたします。
工事中の市民生活、とりわけ交通への影響についてです。
マラソンコースはいずれも幹線道路で特に通勤時間帯は、かなりの交通量となり、その影響が懸念されます。
 伺ったところでは、工事は交通への影響をできるだけ抑えるために、夜間工事や片側ずつの工事を行い、一車線は確保するとのことです。マラソンコースの補修工事は来年3月の上旬に着工し、5月の下旬には完成させなければならないという2か月余りのタイトな工期という事になります。

 そこで質問ですが、片側一車線通行の交通規制を行うのは2か月あまりの工事期間中、毎日24時間続くことになるのか、また創成川通りなど片側3車線の道路についても一車線通行になるのか、朝夕のラッシュ時など規制を緩める措置が講じられないのか伺います。

 【伊藤維持担当部長】
 交通規制に関してでございますけれども、きわめて短期間に複数の工事が、えー、複数、えー、輻輳(ふくそう)するわけでございますが、工事発注後、発注者そして工事請負者の連携をもとにですね、交通規制の調整、協議を行ってまいることとなります。

 このことにつきましては、沿道住民そして一般道路利用者に、必要最小限の範囲で、ご迷惑のかかることの無いように努めてまいりたいと、このように考えております。以上でございます。

【吉岡委員】
 素人目でみても本当に大変な工事になることは間違いのないわけです。交通規制については、可能な限り最小限に、市民生活に支障をきたさないよう、ぜひ工事安全面についてのご配慮をお願い申し上げまして質問を終わります。

 質疑の音声はこちらからお聞きになれます。

2020年2月5日水曜日

第4回定例会 12月9日建設委員会 札幌水道ビジョン改訂版(案)について

2019年12月9日(月)の建設委員会で「札幌水道ビジョン改訂版(案)について」質問しました。質疑の様子を文字起こしで紹介します。

【吉岡委員】
 私からも水道ビジョンについて質問をさせていただきます。
水道ビジョンは「札幌市まちづくり戦略ビジョン」の基本的な方向に沿って水道についての個別計画としてつくられました。

 2015年から24年の10年間の計画ですが、事業費や財政収支の見通しは、社会情勢の影響による変動が大きいことをふまえ、計画の折り返しの今年、改訂版が出されました。

 第7章の重点取り組み項目には、健全経営のため財務基盤の強化と経営の効率化として、委託業務範囲の拡大の検討。民間企業が施設の建設・運営を行うPFIを含めた事業手法の調査・検討を進めると書かれています。(資料P57)

 業務委託の範囲がさらに拡大されるのか、どのような業務を対象としているのか伺います。またPFIを含めた事業法の調査・検討とは具体的にどのようなものか伺います。

【小笠原総務部長】
 今後の業務委託とPFIについてでありますが、札幌水道ビジョンの改訂版の案では、今後の事業環境と事業展開の考え方の一つとして、パートナーシップの方向性を示しており、今後増加していく業務に対応するため、業務委託の範囲や内容について適宜見直しを行うこととしてございます。

 これまでも札幌市水道局業務のうち安全安定給水に直結する業務については水道局が担い、その他の分野については水道事業に求められる信頼性が担保されるという事を前提として「さっぽろ水道サービス協会」や民間企業への委託を行い、効率的な運営を行ったところでございます。

 またPFIなどの事業手法の導入につきましては、現在決定しているものはございませんが「札幌市PPP/PFI活用方針」等をふまえ公共施設の整備に関わる総事業費が10億円以上など一定規模以上の対象事業について水道局としても今後調査検討すすめる必要があるとというふうに考えてございます。

 今後も適宜必要な見直しを行うなど健全経営を維持するために必要な業務の施行体制について検討してまいりたいというふうに考えてございます。以上です。

【吉岡委員】
 今お答えになりました安全安心に直結する業務は水道局が担い、その他の分野については信頼性が担保されることを前提とするとおっしゃったんですけど、もう少し具体的にお答えしていただければと思います。

 【小笠原部長】
 札幌市、我々水道局の使命というのは利用者の皆さんに、安全・安心・安定した水を届けるということが前提で、その基幹となる部分については、本来札幌市水道事業は公共が担うとものだというふうに考えてございます。

 ただ一方で事業の効率化のためには委託を進めてきたという経緯がございまして、具体的に言いますと、直営で行っていた業務、作業員とか検針員さんだとか、そういった業務が札幌市水道局にはございました。300名ほどいましたけども、それを札幌市水道協会のほうに移しまして、さらに検針業務については民間事業者ができる部分が増えてまいりましたので、そういったことを十分検討したうえで民間に移してきたという経過でございます。

 基本的には今後の業務委託についても同じような考え方であくまでも安全性が担保されるということを前提に民間委託を進めていくという事でございます。

【吉岡委員】 
 次の質問に移ります。
第5章「今後の事業環境と事業展開の考え方」の4項目(資料P30)に「技術力の低下のおそれ」がありますが、技術の継承について「札幌水道は施設・設備に関する計画・設計・施工管理・運転・維持管理、水質管理、料金事務、財務、広報・広聴など多くの業務を担当する多様な職員によって担われていますが、水道事業を維持・継続していくためには、ベテラン職員が持つ多様な分野の技術やノウハウを次世代の担い手へ確実に継承していくことが必要です」とあります。グラフでは50代60代の職員が全体の4割で、若い世代が減少しています。

 民間への業務委託の拡大は、水道局職員の技術力の低下につながり、ますます技術継承が困難になると思いますが、どのようにお考えか伺います。

【小笠原部長】
 技術力についてでありますが、ビジョン改正版の案では今後の対処すべき事業環境の課題として 技術力の低下のおそれをあげてございます。

 ベテラン職員の退職や業務の委託化などにより、職員が経験に基づきノウハウを取得する場面が減少している一面もあり、技術を継承する機会をいかに確保するかが課題であると認識しています。

 水道局ではベテラン職員が熟知している技術やノウハウを職員が受け継ぐため職場研修を充実させ、各々の職場の日常業務において若手職員の指導育成を図っております。 
 
 また札幌市水道局職員育成における方針を平成29年に策定し、職員研修の内容の充実をはかることにより、水道局職員に求められる幅広い知識や先進的な技術を学ぶ機会を積極的に設けてございます。
 
 今後も人材育成や技術継承の取り組みを重視し、札幌水道の持続的な運営に必要となる技術力の確保に努めることにより次世代につなげていきたいというふうに考えてございます。以上です。

【吉岡委員】
次に第7章についてです。
 「主要事業の15 エネルギーの効率的な活用」(資料P28、P60)についての質問です。水道ビジョンでは、低炭素社会と脱原発依存社会の実現に向けて、水力発電などの再生可能エネルギーの導入を進めるとしています。

 現在、藻岩浄水場の水力発電400kWh(キロワットアワー)などが稼働しており、水道ビジョンでは2024年度末までに再生可能エネルギーの発電量を760kWhにする目標を掲げています。この発電量は約2400世帯分の電力に相当するとお聞きしますが、水力発電など再生可能エネルギーを活用する条件がある水道局として、より積極的目標を掲げ推進していくべきと考えますが、いかがか伺います。

【小笠原部長】 
 再生エネルギーについてでございますが、札幌水道ビジョン改定案では自然の恵みを生かした効率の良いシステムを施設整備の方向性としており、施設整備にあわせて再生可能エネルギーの活用を検討することとあげております。

 水力発電設備につきましては水圧、水量などの技術的な条件を満たし、費用対効果を十分見込めるとして、平岸配水池や「豊平川水道水源水質保全事業」において導入を進めることとしております。

 また太陽光発電設備につきましては立地条件などを考慮して、蓄電池を併設した災害時の非常用電源のシステムとして利用できるものを南部水道センターに導入する計画としてございます。

 今後自然の恵みを生かした再生可能なエネルギーの導入につきましては、技術的な観点、経済的な面を考慮しながら引き続き検討を進めていきたいというふうに考えてございます。以上です。

【吉岡委員】
 今、スペインのマドリードでCOP25が開催中ですが、地球の未来への責任として温暖化対策はまったなしです。水道ビジョンでは南区白川の「豊平川水道水源水質保全事業」いわゆるバイパス事業で1100世帯分に当たる500kWhの水力発電事業が2021年度から計画されていますが、積極的に取り組まれるべきと申し上げまして私の質問を終わります。

 
質疑の音声はこちらからお聞きになれます。