幹線道路の雪山は低くなり、お天気のいい時などは路面が乾いているところすらありますが、一歩生活道路に入るや…ザックザック道路。
「パートナーシップが遅れている。車をつかえない。何とかしてほしい」という電話がありました。大雪被害の教訓を今後の市政にしっかりと生かさなければならないと痛感しています。
今週のテーマは、3月11日に市議会で審議された「手稲西小学校の通学路を考える会から提出された陳情について」です。
昨年11月の住民説明会で、新幹線トンネル工事(星置工区)から出される残土の運搬トラックが、今年の夏から小学校の前を、往復で一日340台走行することが分かって、こりゃ大変だ!ということで出された陳情です。
今でも民間の砕石ダンプが600台走っていて、スクールゾーン調査で2か所が危険個所に判定されてもいます。
しかも、小学校の前の滝見町線は狭くて今冬には車の接触事故も起きています。
陳情書では別の仮設道路を作るなど安全対策を求めています。しかし、新幹線の工期を遅らせられない札幌市からは、誘導員の配置を厚くすることや通学時間は1時間ダンプを走らせないという目先の対策しか示されません。
そこのけそこのけ新幹線が通る。子どもたちの安全は二の次と言わんばかりの札幌市の姿勢は甚だ疑問です。
(3月15日 記)
以下、質疑を文字起こしで紹介します。
2022年3月11日 総合交通政策調査特別委員会
陳情第104号「北海道新幹線札樽トンネル(星置)工事に伴う手稲西小学校の通学路の安全対策についての陳情」の初審査
【吉岡委員】
私からも一つだけ質問させていただきます。
手稲西小学校の校区は、高速道路で分断されているため、星置側からは高速道路の上を走る、渡る滝見橋を歩かなければ通学できません。つまり、滝見町線を歩かなければ通学できません。
通学路である滝見町線は、現在すでに民間砕石場からの砕石を山から運ぶために、1日600台のダンプが走行しているといいます。新たに新幹線札幌トンネル星置工区の要対策土や、工事関係車両が通行すると、この夏から1日940台もの大型車両が走ることになります。
滝見町線では、10年前のスクールゾーンの安全点検で2か所が危険個所とされ、その後児童への指導をして、対策済み箇所とされました。陳情者の説明にもありましたが、ここは非常に狭い道で、トラックがすれ違うこともあり、児童への指導以外に対策が難しいという意見もお聞きしました。だからこの10年、住民のみなさんは心配されてきたのだと思います。
その通学路に、さらに新幹線トンネル工事のダンプが今年の夏から走行するということを、住民のみなさんに知らされたのは、昨年11月14日、15日の住民説明会でした。量が増えて1日940台にもなるわけですから、除雪や警備をしたからといっても不安はまったく解消されないのではないでしょうか。この陳情書が市に受理されたのは12月24日となっています。説明会の後からひと月あまりです。いてもたってもいられなく、この陳情書が提出されたのだと思います。
陳情には、「滝見町線を熟知する地域住民は危険度を根本的に低減するには、滝見町線を通行する大型車両の台数を減少させるのが最も有効と考えています」と書かれています。また、40秒に1台、1日940台とも書かれております。本市と機構はトラックの走行台数を減らす検討はされたんでしょうか。伺います。
【早野 新幹線推進室長】
工事車両の台数についてお答えをいたします。新幹線トンネル工事にあたりましては、掘削土砂やセメント、砂利など資材を運ぶ必要がございまして、それらをもとにですね、ダンプトラックの運行台数が計画されているものでございます。新幹線工事車両の通行にあたりましては、先ほど申し上げました通りですね、安全対策を講じることでしっかりと、安全対策を進めて参りたいというふうに考えてございます。以上でございます。
【吉岡 委員】
安全対策をするということだけでした。機構と札幌市は新幹線の2030年末の札幌開業を目指しています。工期を遅らせるなどは検討の俎上にもなかったと思います。陳情では子どもの安全を守るのか、命を守るのか、それとも工事を優先するかが問われているんじゃないですか。子どもたちの横を940台の大型車用が毎日走ることが危険なのですから、2030年末の新幹線札幌開業のスケジュールありきではなく、子どもの安全を最優先させるべきと申し上げまして質問を終わります。
質疑の音声はこちらからお聞きになれます。