2019年11月19日火曜日

第3回定例会 11月5日建設委員会「第4次札幌市みどりの基本計画」について

2019年11月5日(火) 建設委員会
「第4次みどりの基本計画 」について


【吉岡委員 】
私からも、いくつか質問させていただきたいと思います。本計画では、札幌市における森林、草地 、農地、公園緑地、河川や湖沼池、民有地を含めたすべての緑化された場所を、「みどり」と定義しています。

「みどり」は自然環境の保全や、地球温暖化防止、地域コミュニティの世代間の交流、生活に季節感やうるおいをもたらすだけでなく、森林土壌の働きである水源の涵養や、土砂災害防止などの役割や、都市公園は地域コミュニティの形成や子育て、災害時においては避難場所、救援拠点など多面的な役割をはたしています。私たちが生きていくうえで、かかせない貴重な共有財産です。

基本計画第1章には「みどりの基本計画」とは、緑地の保全や緑化の推進に関して、その将来像、目標、施策などを市町村が定める基本計画ですと書かれています。
第2章「現状と課題」には「SDGs 達成に向けた取り組みを進める」とあり、SDGs13は「気候変動に具体的な対策を」と掲げられております。

➀そこで質問ですが、
札幌市の「みどり」が、二酸化炭素の吸収・固定による地球温暖化防止の機能として、CO2削減にどのくらい貢献しているか?また目標を設定するお考えはないのか伺います。

【齊藤 みどりの推進部長】 
「みどり」の機能には様々なものがあり、その一つである二酸化炭素の吸収、固定による、地球温暖化防止機能は、近年、地球温暖化問題が深刻する中、非常に重要なものと認識しているところでございます。

「みどり」が二酸化炭素削減にどの程度貢献しているかにつきましては、樹林地、草地、農地など、「みどり」の種別や生育状況などにより、効果が異なり、残念ながら現在のところ、 正確な数値の把握は困難な状況でございます。

そこで本計画におきましては、「みどり」の量について、現況値以上確保することを目標としたうえで様々な施策を実施し、「みどり」の保全創出に取り組むことにより、二酸化炭素の削減につなげていきたいと考えているところでございます。以上でございます。

【吉岡委員】
大変把握が難しいということでしたけれど、札幌市の森林など「みどり」が、どのように地球環境改善に貢献しているか、目標とか目安とかそういう現状はどうかということを市民が認識することが実際の行動につながっていくと考えます。
(環境局とか)一部の部局とかではなくて、札幌市全体の共同の目標として、 ぜひ、何らかの形で目標をつくることが必要だと考えますけれども、あらためて目標を持つべきと考えますが、いかがか伺います。

【齊藤 みどりの推進部長】
 今現在の状況からいえばですね、やっぱり残念な状況にあるということで、なかなかそういった数値目標を設けることは難しい、ということはご理解いただきたいと思います。ただ、今後いろいろな手法とかですね、研究成果がでる中でですね、可能であればですね、我々としても数値目標を持つこともですね、検討していきたいと考えております。以上でございます。

【吉岡委員】  
 今、環境問題は本当に人類の死活的課題となっています。温室効果ガスの吸収源対策を推進するためには都市緑化が重要な役割を担っておりますから、具体的に目標をたて見合った施策をすべきだと思います。一本一本の木が果たしている役割や、緑地が果たしている役割を市民が認識するために、しっかりとした目標をなんらかの形で持つべきだと申し上げたいと思います。

 次に第2章の「現状と課題」についての質問です。
札幌には約23万本の街路樹が整備されておりますけれども、「街路樹の老齢化、維持管理の困難化」が課題としてあげられています。都心や市街地の街路樹は、住民にうるおいと安らぎや日陰を提供するものです。
「街路樹の老齢化」の対応については、地域住民と十分な協議をすべきで、安易に伐採すべきではないと思いますけれど、本市の考え方を伺います。

【中西 みどりの管理担当部長】
 街路樹の取り扱いということだと思うんですけれども、街路樹につきましては、倒木などによります被害を未然に防止いたしまして、市民の安全を確保するために、危険と判断したものは植え替えを行ってるところでございます。

このうち日常的な巡視点検で緊急性を要するものは、早急に伐採を行っています。また、老齢化して樹木が衰えたり、腐れがすすむことで倒木リスクが懸念される街路樹の路線につきましては、樹木医に診断を依頼しているところございます。その結果、危険と判断されたものは、一定期間看板を設置するなど、地域住民の皆様に周知した上で伐採しているところでございます。

あとこのほかにも、札幌市街路樹基本方針に基づきまして、幅の狭い歩道に植栽されている街路樹を撤去する場合には、町内会ですとか地域の皆様と協議を行いまして、理解を得たうえで実施してるところでございます。今後も地域の理解を得ながら街路樹の適切な維持管理につとめてまいりたいと考えております。以上でございます。

【吉岡委員】
 緊急を要するものなど、地域と話し合いを進めて伐採していくというお話でした。
ある地域では、除雪のさまたげになるからといって、街路樹が55本伐採されたということになって、あとになってから、「小学校の児童たちの通学路で暑い日には日陰が大事な役割をはたしていたとか、また交通事故から子ども達を守るためにも必要だった」などの声が地域から出されたということも聞いております。

2割の街路樹が危険木と診断されていると基本計画案にありますが、植える際には10年20年先を見据えてどんな種類の木を植えるか、どのように維持管理するか、そういうことが長寿命化につながると思います。地球温暖化防止に街路樹の果たす役割などの周知をどのようにするかも、「街路樹の現状・課題」を考える上で求められていると思います。

 次に生物多様性の対応について伺います。草地は生物多様性の観点から重要とのことですけれど、これまで調査・評価がされてこなかったとありますが、必要性をどのようにとらえているのか認識を伺います。

【齊藤 みどりの推進部長】
 生物多様性につきましては、札幌市内に生息する動植物の種類など、個々の生態系に関する情報が少ない状況にありますので、生物多様性札幌ビジョンの中でも、札幌市における生物多様性に関する調査、モニタリングなどによる科学的知見の充実が課題としてあげられております。そのような課題の対応策の一つとして、環境局では市民の皆様から野生生物の生息・生育状況を報告していただく市民参加型の生き物調査である札幌生き物探しプロジェクトなどの生物調査を行っているところでございます。みどりの推進部といたしましても調査の必要性については認識しており、環境局の取り組みなどに協力していきたいと考えております。以上でございます。

【吉岡委員】
次に「施策の方向性」について2点伺いたいと思います。
一つは「利用の少ない公園トイレ」は「公園利用状況や周辺地域の実態把握を行い、更新時に廃止を前提に検討します。」と「方向性9」のなかに書かれております。安心安全な地域づくりをするためにも、「利用の少ない公園トイレ」に対して、「廃止を前提に」ではなくて、慎重に考えるべきと思いますが、地域住民の声をどのように聴くのか伺います。

【齊藤 みどりの推進部長】
街区公園のトイレ廃止の考え方についてお答えします。 公園からおおむね半径250メートル以内にお住まいの方を主な利用者と想定する街区公園におきましては、トイレの利用が少ないケースが多いことから、 老朽化が進んだ際には、原則として利用の多いトイレを除き、更新せずに廃止することとしております。具体的な存廃の判断にあたりましては、利用者数を調査するとともに、配置バランスなどもふまえて検討する考えでございます。また、地域に対してはこれらの調査とともに存廃の考え方について丁寧に説明し、地域住民の理解を得ながら進めていきたいと考えているところでございます。以上でございます。

【吉岡委員】
トイレは必ずしも近くに住んでいる方だけが使うわけではありませんし、タクシーの運送関係の方々、また、お散歩の方など幅広い方々に利用されていると思います。ましてや今、高齢化のもとで、公園のトイレというのは本当に日常生活を送るうえで必要な設備となっています。拙速な判断をされないよう求めていきます。

最後の質問になります。都市公園法改正(2017年)によって、新たに設けられました、公募設置管理制度(Park-PFI)によって、公園内に飲食店や売店等の施設の設置が可能となり、公募で選ぶとあります。
本市の計画におかれましても、中島公園や百合が原公園、手稲稲積公園、農試公園が対象となって、調査も行っています。公募設置管理制度を取り入れたことによって、本来の公園の役割をこわすようなことになってはならないと思いますが、いかがか改めて伺います。

【齊藤 みどりの推進部長】
札幌市では公園の個性や特徴などとの調和が保たれ、また、公園利用者の利便性向上などに資する施設の設置が望ましいと考えており、具体的には昨年度実施したサウンディング型市場調査においても、提案の多かったカフェ、売店などの小規模な施設の設置を想定しているところでございます。
以上でございます。

【吉岡委員】
カフェ、売店などの設置を考えていらっしゃるということでした。奈良公園に、ホテルが建てられるということになって、公園の自然と景観が壊された、として「設置許可の取り消し」を求める住民訴訟が今、係争中となっています。
市民に「うるおい」や「やすらぎ」、地球環境の改善をもたらす「みどり」がもうけの対象になってその役割を損なうことがないよう強く申し上げまして私の質問を終わります。

11月5日の建設委員会の音声はこちらからお聞きになれます。