2019年11月14日木曜日

国保一部負担減免制度

2019年10月9日 第3回定例会第2部決算特別委員会
国保料一部減免について


【吉岡弘子】 私は国民健康保険における一部負担金減免制度について質問をさせていただきます。国保の一部負担金減免制度は、災害や失業などで、医療費の支払いが困難になった方が利用できる制度ですが、利用者は本市では、2016年度は3人、2017年度は2人、2018年度の分は胆振東部地震の被災者分を除いてですが、4人という目を疑うような少なさです。2017年4月から12月まで、窓口での相談件数は11件ありますが、利用は2件にとどまっています。本市の市民所得は20政令市中、最下位。国保加入30万世帯のうち2件とか3件の利用が実態です。制度がありながらその役割を果たせないでいるというのが実態です。

 そこで質問です。利用者が少ない要因についての認識について伺います。あわせて制度の周知についてどのようにしているかお尋ねします。

【西村保健医療部長】 利用者数についての認識と、周知方法についてお答えをいたします。
一部負担金の減免は、災害や失業などの特別の理由に該当する場合に行う一時的、臨時的な措置でありますことから、減免の適用に当たっては、明確な基準のもと、厳格に実施されなければならないものと考えております。政令市の平成30年度の実績を見ますと、認定件数0件の市が8市、認定件数が1けた台の市が5市となっておりまして、札幌市が突出して利用者が少ないとは認識してございません。周知方法につきましては、国保のしおり、国保加入者の手引きなどの冊子類やホームページへの掲載により、PRに努めてきたところでございます。また、高額療養費制度と共に、この制度を説明したリーフレットも作成し、PRしているところでございます。以上でございます。

【吉岡弘子】一時的ということで厳格に扱っているというお話でしたけれども、札幌市の市民の、この貧困といいますか、生活の厳しい実態を考えたら、2人、3人というのは、制度がしづらい、そしてまた周知が十分にされていないのが原因ではないかと思われます。政令市、0の市もあるとおっしゃいましたけれど、その一方で広島市など数百件。また、大阪市など30数件という政令市もあるわけですから、少ない方に比較をしないで、市民のために頑張っている、そういう市に対して目を向けることが、私は必要ではないかと思います。

 周知についてはホームページ、そして国保加入者の手引きや国保のしおりに掲載していると思います。たしかに加入者の手引きは5万8千部印刷して区役所などに置かれております。小さいスペースながらも、見出しはあって、ありますけれども、国保加入者全員にお配りされている、28万5千部印刷しています「国保のしおり」には、24ページに書いておりますけれども、見出しがまったくありません。私は今朝の新聞日刊紙、朝刊見ましたけれども、見出しの無い記事などほとんど見当たりませんでした。この国保のしおりの23ページ、24ページと見開きで見ると、まるで上の方に書いている高額医療費についての続きのような書き方となっております。私は周知するためのしおりとしては全くもって分かりにくい書き方だと思います。 

 そこで質問です。しおりや手引きを見ても誰が見ても一目でわかるものにすることと合わせて、ポスターを病院の待合室や地下鉄のホームや中づりなどに貼るなど、制度の周知徹底をはかるべきだと思いますが、いかがか伺います。

【西村保健医療部長】
制度の周知徹底についてのご質問でございます。周知につきましては、先ほど申し上げたとおり、冊子類やホームページなどで、周知を行っておりまして、そういった一般的なPRもありますが、その他にも、窓口での相談というものも重要であると考えております。加入者から生活が困窮し、一部負担金の支払いが困難と相談があった場合には、相談者の話をよく聞きながら対応をしておりますけれども、個々の事情に応じ、一部負担金の減免に限らず、他の福祉制度も案内するなどの対応を行っているところであります。なお既存の冊子類、あるいはホームぺージなどにつきましては、より分かりやすくなるよう検討してまいりたいと考えております。以上でございます。

【吉岡弘子】 既存のしおりなどにつきましては、改善するというお答えでしたので、ぜひ早急にお願いしたいと思います。
 10月7日の委員会で私が質問いたしました、無料低額診療制度の利用者は、延べ人数で年間1万人を超えております。周知が十分であれば、一部負担金減免制度の利用者はもっと増えるはずです。不十分だからこそ、利用者がこんなに少ないのではないでしょうか。また、周知と共に、この制度そのものの利用のしづらさにもあると考えます。

 2010年9月13日付の、厚生労働省保健局長の都道府県知事あて通知では、Q&Aが示されております。保険料を滞納している世帯に属する被保険者について、一部負担金減免を行うことは適当でないと考えるがどうかという設問があります。それに対しての国の答えは、今回示した基準に該当する被保険者については、保険料の滞納の有無にかかわらず一部負担金減免を行っていただきたいと考えていると書かれています。ところが、本市の要綱第3条には、世帯主に賦課された国民健康保険料のうち、納期が到来しているものについて完納していること。つまり保険料の滞納をしていると制度を使えないとなっています。

 そこで質問です。本市の要綱が国の指導に沿っていないと思いますが、いかがか伺います。

【西村保健医療部長】

 保険料の完納を対象要件としていることについてのご質問でございます。保険給付は保険料を納めることが前提ではありますが、滞納されている方の中にはやむをえない事情のある方も多くいることは承知をしております。そのため窓口で生活状況などを把握した結果、区長が特に認めるときは、滞納があっても減免を行う場合もありまして、柔軟に対応しているところでございます。以上でございます。

【吉岡弘子】
滞納があっても窓口で個別に対応されているということでした。要綱に明記しないと、そういう対応があったとしても結局対応がそれぞればらばらになってしまうという状況があると思います。その場合によっては 行政区によって、ある人は減免できて、ある人は減免できなかった。そういうことも起きるのではないでしょうか。国の通知は国保行政としてこうあるべきとして示しているわけですから、ぜひ実施するべきと考えます。政令市比較で見ますと、20政令市のうち12の政令市では、滞納条件には記載なしとなっています。

 そこで質問ですが、国の通知に沿った要綱に改めるべきと思いますが、いかがか伺います。

【西村保険医療部長】

要綱の見直しについてのご質問でございます。
平成30年度からの国保都道府県化にともないまして、北海道では
市町村の事務の標準化を進めております。この一部負担金の減免につきましても、統一基準の策定に向けて昨年度から検討を続けてきておりますが、統一基準は年内をめどに示される予定となっております。そのため、札幌市の要綱改正につきましては、北海道から示される統一基準をふまえ検討してまいりたいと考えております。以上でございます。

【吉岡弘子】
道との協議を進めているということでした。
本市が今見なければならないのは、道との協議ではなく、市民の実態こそ今見ることが必要ではないかと思います。
昨年の、一部負担金減免について争われた札幌高裁判決では、国民健康保険法44条1項は制度の趣旨を社会保障の観点から、経済的に困窮する被保険者も、国保制度の枠内で療養の給付を受けることができるようにする点にあると解されると指摘しています。つまり、保険料を滞納していても、安心して受診して下さいというのが、法の趣旨であることから、本市の要綱を早急に改めるべきと申し上げて質問を終わります。


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