2023年11月2日木曜日

市営住宅戸数 減らすべきではない


建設委員会で質問する吉岡市議(=10月2日、札幌市議会)

 

 10月2日の建設委員会で、借上市営住宅である北区「フレンズ百合ケ原」30戸の用途廃止を行う条例案が提出されたことを受け、吉岡市議が質問に立ちました。

吉岡市議は、最初に「借り上げ市営住宅がつくられた背景について」端的に質問。

市の担当者は、「直接建設する方式にくらべ、土地の取得費、建設費などの多額の初期投資を必要としない。公営住宅の供給が比較的少ない既成市街地になどにおいて、民間住宅を借り上げることにより、公営住宅ストックの地域的偏在の改善を図ることができる」と答弁しました。

この答弁に対して、吉岡市議は、「2019年以降、毎年、用途廃止を行い、総数1178戸あった借り上げ市営住宅は、今回の廃止で691戸になり、2030年には全てが廃止されます。」「この20年間で応募倍率は減らず、依然高いまま。多くの人が市営住宅に入れないで困っているのですから、契約満了の20年になったからと、廃止すべきではない」と指摘しました。

市の担当者は、「今後も市営住宅の空き住宅修繕に取り組みまして、希望する市民が入居できるよう、募集戸数の確保に努めてまいります」と個数を増やすとは答弁しませんでした。

最後に吉岡市議は、「借り上げ市営住宅の減少は、管理戸数そのものの減少と、エレベーター付き市営住宅の減少になる。契約満了による借り上げ市営住宅の用途廃止は中止し、市営住宅に入りたい市民のニーズに応えられるよう、市営住宅の増設こそ必要」と強調しました。