2021年12月8日水曜日

2021年12月7日 総務委員会 第2次札幌市まちづくり戦略ビジョンについて質問

 2021年12月7日(火)、総務委員会で「第2次札幌市まちづくり戦略ビジョン」について質問しました。

質問する吉岡市議(=12月7日、総務委員会)

 

以下、質疑を文字起こしで紹介します。

【吉岡 委員】

 私からも第2次まちづくり戦略ビジョンについて質問をさせていただきます。

現在の戦略ビジョンでは、第5章基本姿勢の一つに「市民が主役のまちづくり」が位置づけられ、地域主導型社会を実現するためには、まちづくりの主役である市民自らが主体的に参加することが求められること。そのうえで私たちは自分たちの地域のことは自分たちで考え、自分たちで解決する市民自治のまちづくりを進めますと書かれています。次期戦略ビジョンでは「市民が主役のまちづくり」についてどのように位置づけられるか伺います。

【浅村 政策企画部長】

政策企画部長浅村でございます。市民が主役のまちづくりということの位置づけについてお答えをいたします。札幌市自治基本条例の第4条におきましては、まちづくりは市民が主役であることが基本とするという規定がございまして、また、ビジョンの審議会におきましても市民が街づくりに積極的にかかわっていくという視点を表現をすべきという意見もあったところでございます。

このため地域分野の基本目標の一つに、誰もがまちづくり活動に参加でき、コミュニティをはぐくむまちを位置づける方向で議論が進んでおりまして、この基本目標の下、誰もが市政を身近に感じ、積極的に参加していることを目指す姿の一つとする考えでございます。今後とも、わかりやすい情報提供や参加機会の提供を通じまして、市民の声を市政に反映してまいりたいと考えております。以上です。

【吉岡 委員】

次は児童虐待の防止にかかる現場の声の反映について伺います。2019年の6月、市内で2歳の女の子が亡くなる事案が発生しました。報道などでも大きく取り上げられたこの痛ましい事案を今後、決して繰り返すことの無いよう、より児童福祉の現場の声をふまえた戦略ビジョンであるべきと思います。

次期の戦略ビジョンの基本目標では児童虐待の防止にかかる現場の声がどのように反映されているのか伺います。

【浅村 政策企画部長】

児童虐待の防止にかかわる現場の声の反映についてお答えをいたします。札幌市では外部の専門家に当該事案の検証をお願いしておりまして令和2年3月にその検証報告書と受領してございます。これを受けまして令和2年度に児童虐待防止対策推進本部を設置いたしまして、委員ご指摘の現場の声も含め、報告書で指摘を受けた内容をしっかりと受け止め、児童虐待防止に向けた具体的な対策などを議論してございます。

次期の戦略ビジョンの策定におきましては、この議論の内容等もふまえ、子ども若者分野の方針の検討を進めているところでございます。現在子ども若者基本目標の一つに「誰一人取り残されずに、子どもがのびのびと成長し、若者が希望を持って暮らすまち」を位置づける方向で議論が進んでございます。以上です。

【吉岡 委員】

 資料のまちづくりの基本目標案に8項目が書かれて、子ども若者の項目に今、お話あった「誰一人取り残されずに、子どもがのびのびと成長し、若者が希望を持って暮らすまち」。そしてそのほかにも「安心して子供を産み育てることができる子育てにやさしいまち」。さらに、「一人ひとりの良さや可能性を大切にする教育を通して、子どもが健やかに育つまち」。この基本目標が示されています。尊い命が守られるよう、ビジョンに書かれた一言一言が現実のものとなるよう、しっかりと取り組んでいかなければならないと思います。

次に、新ビジョンに対する市民参加について伺います。専門家のみなさんによる検討は進めていただくのと同時に、市民の参加も重要だと考えます。時期戦略ビジョンの策定に向けて、8月に18歳以上の市民1万人を対象にアンケートを実施したと聞いていますが、将来を担う18歳未満の子供たちの意見を聞くべきだと思います。現在までの子どもたちからの意見聴取の実施状況について伺います。また、子どもたちから出された意見はどのようなものがあり、どのように反映されるのかお伺いいたします。

【浅村 政策企画部長】

子どもたちの意見聴取の実施状況、それから、子どもたちの意見の反映についてお答えをいたします。市民参加事業のなかで9月に市民ワークショップを実施してございまして、その中には10代前半の方の参加もありまして、他の年齢の参加者同様、活発に意見が述べられていたところでございます。また、学校と連携をした取り組みも別途実施しておりまして、市立大通高校では、高校生から市に対しまして、まちづくりの市へのプレゼンテーションをいただいているところでございます。また、小中学生につきましても、出前講座の実施ですとか、中学3年生全員への戦略ビジョンの副読本の配布などを通じまして、まちづくりの考え方の把握に努めているところでございます。

次に、子どもたちの意見の反映ですけれども、子どもたちの意見につきましては、「はたらきやすいまちの実現に向け、保育環境の充実とクリエイティブな仕事の創出が必要」。また、「新たな体験型観光の考え方があって、自身で起業したい」などございました。これらは11月に開催いたしました、第3回審議会に報告いたしておりまして、現在検討しております各分野の基本目標では、例えば子ども、若者の分野での子育て環境の充実、経済的分野でのクリエイティブ産業の振興や、スタートアップの創出などで、その考え方を尊重しているところでございます。今後も庁内でこういう意見を共有いたしまして戦略ビジョンの策定に生かしていきたいと考えております。以上です。

【吉岡 委員】

いくつかの小学校、中学校そして高校で出前講座などの取り組みで活発な議論がされているということでした。学校にかかわる重要な問題も戦略ビジョンに含まれておりますから、18歳以下の子どもたちも、まちづくりの主体者となるよう、その場を十分に確保すべきだと思います。

次は、パブリックコメントについてです。現在のビジョン策定時には、子どもの意見、キッズコメントが1233人、2389件に対して、大人からは146人、384件でした。パブリックコメントでより多くの方の意見を聞くため、どんな方策を取っているのか。また、行政区ごとにワークショップを開くなどにも取り組むことがさらに必要ではないか伺います。

【浅村 政策企画部長】

次期の戦略ビジョンに関します、パブリックコメントの実施についてお答えいたします。パブリックコメントにつきましては、計画策定段階での市民参加の機会の拡大や、透明性の向上を図り、市民と共同してまちづくりを進めるために重要なプロセスであると認識してございまして、ビジョン編、戦略編それぞれの策定時に実施をする予定でございます。

実施にあたりましては、一般向けのパブリックコメントのほか、子どもたちを対象に、よりわかりやすい資料を用いたキッズコメントも実施する考えでございます。

また、感染症拡大状況等を見極めながらということになりますが、戦略ビジョンの周知も兼ねまして、ワークショップ等の活用した意見収集の実施も検討してまいりたいと考えてございます。以上です。

【吉岡 委員】

市民からの意見が、十分時間をかけて議論され、ビジョンに反映されるよう求めまして、質問を終わります。

音声はこちらから聞くことができます。