2021年3月12日金曜日

清田区のまちづくりについて質問

 3月12日の予算特別委員会で、清田区のまちづくり、交流拠点「清田」について質疑を行い、「今後、大規模なアンケートが必要だ」と質問したことに対し、「大規模なアンケートについても必要に応じて検討する」との回答がありました。清田区選出の4会派全てから質疑がありました。

清田区のまちづくりについて質問する吉岡市議=3月12日、予算特別委員会

 


 

 以下、文字起こしで紹介します。

【吉岡委員】

 質問に入る前に、一言申し上げさせていただきたいと思います。

 昨日3月11日は、東日本大震災から10年目を迎える日でありました。2万2000人を超える犠牲者、そして行方不明となった方々に、心から哀悼の意を表させていただきたいと思います。

 また、今もなお、4万1000を超える方々が避難生活を強いられております。すべての被災者の皆さんに心からのお見舞いを申し上げさせていただきます。

 

 それでは質問に入ります。私からも清田区のまちづくりについて質問させていただきます。

 2016年の第2次札幌市都市計画マスタープランで市内17ヵ所の地域交流拠点のうち、先行的に取り組む4か所に、新札幌、真駒内、篠路とともに、清田が位置づけられました。

 交流拠点清田の中心には、区役所、消防署、図書館が入っている清田区総合庁舎があり、周辺には商業施設や病院などの機能が集積していますが、地下鉄など軌道系公共交通機関がないことなどから、豊平区から分区して23年、いまだに中心核づくりが進まないでいます。

 区役所前広場では、地元農家や区内企業、飲食店、団体による販売や、子供向け企画、清田区にゆかりのあるアーティストによるパフォーマンスなど、1日限りの祭典として、きよたマルシェ&きよフェスなど開催してまいりました。

 恒常的な賑わいをつくりたいという住民の思いから、昨年8月、市は「地域交流拠点清田の拠点機能向上に向けた官民連携によるまちづくりの基本的な考え方」が、町内会長さんなど20人で構成されている「清田まちづくり区民会議」で示され、パブリックコメントを経て、このたび策定されました。

 区民会議に提示されてから、わずか半年の速さです。このたび取り組んだ交流拠点清田の基本的な考え方へのパブリックコメントでは、54人から198件の意見が寄せられました。

 最も多いのが第5章、官民連携によるまちづくりの可能性1項の、清田の取り組みの方向性に関する意見、74件です。

 これは清田の取り組みの方向性に対する意見としては37.4%。74件中地下鉄に関する意見が23件で31%。バスに関する意見23件で、これも同じく31%。区民センターに関する意見16件で、これは22%となっています。

 そこで質問ですが、パブリックコメントの結果について、どのようにお考えか伺います。

【村瀬プロジェクト担当部長】 

 プロジェクト担当部長の村瀬でございます。パブリックコメントの結果に対する札幌市の考えについてお答えします。

  地域交流拠点清田のまちづくりに対する区民の期待の高さを、高く認識したところでございます。この「地域交流拠点清田の拠点機能向上に向けた官民連携によるまちづくりの基本的な考え方」におきましては、地域交流拠点清田の取り組みの方向性と、それを補完するものとして位置付けた「平岡3条5丁目地区」の取り組みの方向性についてまとめております。

  今後、この方向性に基づきまして、地域住民、各種団体などの多様な主体や、清田の民間事業者とも連携しながら、地域交流拠点清田の機能向上という目的実現に向けて、庁内関係部局で連携し、しっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。以上でございます。

 【吉岡委員】

 今回のパブリックコメントは記述式ですから、応募することはかなりハードルが高かったと思われます。おそらく関心を持たれている方は、この数十倍、数百倍はいるのではないかと思われます。パブリックコメントとしては多いほうかもしれませんけれども、58人からの意見ということでは、まだまだ不十分だと思います。

 交流拠点清田に関する意見74件中、地下鉄とバスを合わせると62%の46件です。つまり、交流拠点清田に対して区民が最も関心を持っているのは、公共交通の利便性だということがわかります。

 2020年度の札幌市民意識調査の市政に求める政策でも、全市の1位が除雪問題でしたが、清田区だけは公共交通でした。このことをしっかり受け止めたまちづくりを区民は心から望んでいます。

 公共交通に次いで関心が高いのが、区民センターの場所の問題です。清田区民センターは、区役所に隣接していない市内唯一の区民センターで、区役所から700~800メートル離れています。しかも区民センター前の道路は狭いため、路線バスは通れません。高齢などで歩行が困難になった方は、車やタクシーでなければ、区民センターを利用できない実態となっています。

 11月に地下鉄期成会が要請した際、秋元市長は区民センターの移転について、区民センターの跡をどういう施設がどう使うのかなどの検討を進め、計画を作っていくには若干のお時間をいただくことになろうかと思いますとおっしゃっています。

 区民センターの移転は急がれると思います。1日も早く方向性が示されるよう、私からも強く求めます。同時にその際、できるだけ多くの清田区民の声を集め、意見を反映させていくことが大事だと考えます。

 新しいにぎわいや、交流の場をつくることで、清田地区のにぎわいや、交流を生むことができるのか、それは願望にすぎるのではないかとパブリックコメントでも指摘されています。

 このたびのような、8月に提案して、10月から12月にパブ・コメ、そして決めるというのはあまりに拙速です。

 清田と同じく第2次札幌市都市計画マスタープランの交流拠点になっている真駒内駅前地区まちづくり計画では、無作為に選ばれた6000人に住民アンケートを実施し、2625人から意見が寄せられました。

 そこで質問ですが、 交流拠点清田の策定にあたっても、真駒内地区で実施したような大規模なアンケートをすべきと思いますが、いかがか伺います。

 

【村瀬プロジェクト担当部長】

 地域交流拠点清田の取り組みにかかる大規模な区民アンケートの実施についてでございます。地域交流拠点清田における取り組みを進めるにあたりましては、今後とも様々な形で区民の意見を取り入れていく必要があるというふうに認識しております。委員ご指摘の、大規模な区民へのアンケート調査につきましても必要に応じて検討していく考えでございます。以上でございます。

【吉岡委員】

 区民から寄せられた声は施策に取り入れることと、双方向の意見交換が大事だと思いますけれど、今後区民の声にどう対応されるのか伺います。

 【村瀬プロジェクト担当部長】

 今後、区民の声にどう対応するのかということでございます。若干繰り返しの部分になりますけれども、様々な形で区民の意見をお聞きして、さらに各種地域の団体ですとか、まちづくりを行っている団体、あるいは民間事業者、様々な主体と連携して、さらには札幌市内部の庁内関係部局とも連携して、この都市計画マスタープランで先行拠点と位置づけられた、清田の拠点機能向上に向けて、少しでも向上できるように、しっかりと取り組んでいく考えでございます。以上でございます。

【吉岡委員】

 真駒内駅地区では、2017年度の住民説明会で、市の担当課長から計画策定の説明があり、2018年度に、先ほどのアンケートを実施し、2019年度にパブリックコメントを行い、計画が策定されています。

 市民が主役のまちづくりを進める札幌市にふさわしく、時間をかけて広く区民の声を聴き、また、双方向での意見交換をして区民の声を柔軟に取り入れるよう求めまして、私の質問を終わります。

 

 

質問の音声はこちらからお聞きになれます。


 

 

※パブリックコメントの概要が掲載されている「地域交流拠点清田の拠点機能向上に向けた官民連携によるまちづくりの基本的な考え方」は、清田区役所広聴係(33番窓口)、区役所ロビー、区内各まちづくりセンターなどで配架中です。

札幌市のホームページからも閲覧、ダウンロードできます。👉地域交流拠点清田の官民連携によるまちづくり