2020年10月15日木曜日

第3回定例会 決算特別委員会「生活道路の除雪方法の変更」の実証実験について質問

 2020年10月8日(木)第3回定例会 決算特別委員会(第2部建設局関係)で「生活道路の除雪方法の変更」の実証実験について質問しました。

決算特別委員会で質問する吉岡市議(10月8日)


 

 以下、10月8日の質疑を文字起こしで紹介します。

【吉岡委員】

 私からは、「生活道路の除雪方法の変更」について質問をさせていただきたいと思います。

 生活道路の除雪は、現在10センチ以上の降雪を目安に、一晩ですべての対象道路をいっせいに除雪作業を行ってまいりました。

「札幌市冬みちプラン2018」が作成され、計画に基づいた生活道路の新たな除雪方法は、20センチを超えるような大雪時のみ、夜間の新雪除雪を実施します。

 20センチ以下の場合は新雪除雪は行いません。月に2回程度日中に計画的に路面正整を行って、路上の圧雪を10センチ程度になるよう削り、削った雪は道路の脇に置きます。玄関前の出入り口の雪の量は、歩ける程度に緩和するとしています。

 この冬みちプランの実証実験が昨シーズン初めて西区、手稲区の3地区で行われました。1月末まで長期間にわたって雪はほとんど降らず、積雪量は例年と比べて1.5メートル少ない異常な冬でした。

 そこで質問ですが、昨年の実証実験の検証はされたのか。

 あわせて新雪除雪と路面正整を行った回数を、西区、手稲区それぞれについて伺います。

 

【 土井雪対策室長】

 昨冬の試行状況についてお答えします。

 昨冬はご承知の通り、1月まで記録的な小雪でありましたため、想定していた回数の作業は行いませんでしたが、2月以降において大雪時の応急対応除雪ですとか、圧雪が厚くなった際の路面正整作業など、出動条件に合わせた作業を試行できたものと考えております。

 また、2つ目の新雪除雪および路面正整の実施回数についてでありますが、大雪時の応急対応として実施します、新雪除雪につきまして、西区では2回、手稲区では1回実施したところでございます。

 また、主たる作業となります路面正整につきましては、西区では2回、手稲区では4回実施したところでございます。以上です。

【吉岡委員】 

 検証についてですけれども、新しい除雪を取り組むわけですから、次に向けてしっかりとした検証をしていただきたいと思います。

 また、今回少ない地域では、シーズンで新雪の除雪が1回だけ、日中に行う路面正整作業は、2回だけとなりました。本来予定していた回数でいいますと、新雪除雪がワンシーズンで3回と、路面正整作業についてはワンシーズン7回という予定でしたから、実証実験としては本当に不十分だったと考えます。

 本市は実証実験を行った地域住民にアンケートを行い、2183戸中、716件の回答が寄せられたと聞いております。

 そこで質問ですけれど、アンケートで道路状況について「歩きやすさ」と「車の走りやすさ」、この2つの項目で、いずれも5人に1人が「歩きにくい日が多くとても困った」。また、 「車が走行しづらい日が多く、とても困った」と答えていることに対して、本市はどのように認識しているのか伺います。

あわせて、アンケートは保育園や介護施設、学校など、地域にある施設も対象とされたのか伺います。

 

【土井雪対策室長】

 試行後のアンケートについてお答えいたします。

 まず降雪後の歩きやすさに関しますアンケート結果の認識ということで、この取り組みはですね、新雪除雪の出動回数が従来よりも少なくなることから、降雪状況によっては、一時的に通行しにくくなる可能性があることも想定しておりまして、今後さらに試行していくなかで、日常生活への影響度合いについて検証を重ねてまいりたいというふうに考えております。

 また、2つ目の、この今回のアンケートの配布先についてでありますが、この取り組みにつきましては、市民生活に密着した生活道路を対象としておりまして、今回のアンケートは、これまでの夜間作業との違いなどについても確認するものでありましたことから、戸建住宅ですとか集合住宅などの個人住宅を対象として実施したところでございます。以上です。

【吉岡委員】

 5人に1人がとても困ったというのは、冬の生活を支える除雪としては問題があると考えます。また、このアンケートの受付期間が、5月18日から5月29日までと、実証実験から期間が立ちすぎ、住民の声をつかむ上では、遅すぎるのではないかと考えます。

 地域にある学校や介護施設、保育園などにも、今後アンケートを取って、幅広い声を聴く必要があると思います。

 そこで質問ですが路面の正整作業は、誘導員が付かないと伺っております通勤・通学の時間帯や人通りの多い場所などでの安全が懸念されますが、実証実験もふまえて安全性の確保についての対策を伺います

【土井雪対策室長】

 路面正整といった主たる作業の安全確保ということでの、ご質問かなと思いますけれども、この路面正整作業に、主たる作業になります路面正整作業につきましては、これまでも、主に昼間作業を行っておりまして、緊急時以外には、朝夕のラッシュ時間帯は避けて作業しているところでございます。この取り組みにつきましては、従来より路面正整の回数が増加することになりますので、引き続き安全には十分配慮して作業を行ってまいりたいというふうに考えてございます。以上です。

 

【吉岡委員】

 新しいプランでは、雪が降っても20センチ以下だと除雪はしないということですので、市民生活にとっては、不便になるのは明らかです。

 実証実験をした業者からは、ザクザク対応、路面正整作業についてですけれども、「ザクザク対応には通常の新雪除雪の3・5倍から4倍くらい時間がかかる。ザクザク対応が連続した場合には、他の作業、例えば排雪をやめなければ対応ができないかもしれない。」そういう声も出されておりました。

 市民アンケートで、毎年、除雪はトップになるほど市民は苦労し、また、改善を期待しているのが除雪です。市民も、そして除雪ではたらく人も、安心安全の「冬みちプラン」にしていくことを求めて、質問を終わります。

 

委員会の音声はこちらからお聞きになれます。