2020年2月13日木曜日

セタエントでお茶会

 雪の中、南郷通から200メートルくらい歩いたでしょうか、12号線の少し手前に、2階建ての小さな建物がありました。ここにアイヌの人たちみんなの居場所。
「セタエントでお茶会」の会場、文化交流館です。

 「セタエント」はアイヌ名で、和名は「ナギナタコウジュ」といいます。
  
 アイヌ民族が伝統的に飲用してきた植物で、茎や葉をお茶にしたりおかゆに入れたり、風邪や二日酔いに効くとのことです。


 お話をするのは詩人で古布絵作家、俳優の宇梶剛士さんのお母様、宇梶静江さんです。

宇梶静江さん(=写真中央右側)


 「昔はこんなこと(民族衣装を人の前で身につける)できなかった。アイヌ語使っちゃだめ。アイヌ文化語れないときに生まれ育った。自分は何をやってもダメと思って育った。
私の古布絵を買ってくれた人に、どうして私の絵を買ったの?と聞いたら、アンタのエネルギーがほしいって。
それを聴いて、嬉しい!私、エネルギーあるんだって思ったの。
63歳でアイヌ刺繍を学びなおしたときに出会い、これぞアイヌ刺繍だと感動」

 自然体で、大きくて、深くてそしてユーモアもあって、87歳という年齢を感じさせない方でした。

 「アイヌは独り占めしない。分け合うの」……。

 夏のオリンピックではこの精神を北海道から発信したいものです。
(2月11日記)