2026年3月25日水曜日

必要に応じた福祉除雪を・がん検診の受診率向上を

 吉岡ひろ子市議は、定例市議会の予算特別委員会で質問に立ち、市側の見解をただしました。

予算特別委員会で質問する吉岡市議(=3月6日、札幌市議会)

 必要に応じた福祉除雪を

6日の予算特別委員会では、福祉除雪を取り上げ「重度障がい者や70歳以上で除雪が困難という利用要件が、来年度からは介護認定や介護サービスが必要になる。介護認定の有無にかかわらず、福祉除雪が受けられるよう制度見直しを再考すべきだ。申し出ができず声が上げられないことを懸念する」と質問。

札幌市は「負担が増える社会福祉協議会から民間事業者へ委託して、効率化や負担軽減も検討する」と述べました。

 

 がん検診の受診率向上を

予算特別委員会で質問する吉岡市議(=3月10日、札幌市議会)

 

10日の予算特別委員会では、がん検診の受診率の低さを取り上げ「精密検査の受診率は、名古屋市の72%より10%も低い。名古屋市が開設した検診サポートセンターなど、取り組みの加速が必要。札幌市が対象者と直接つながり、精密検査を勧める仕組み作りを強めるなど、早期治療につなげ、がんの死亡率を下げる実効的な取り組みをすべきだ」と求めました。

 「清田区新聞」2026年3月29日号より

 

 

 

 以下、質問を文字起こしで紹介します。

  必要に応じた福祉除雪を

【札幌市議会 第1回定例会】第二部予算特別委員会(保健福祉局関係)

(2026年3月6日)

 【吉岡委員】
私は、福祉除雪について質問いたします。 この度、福祉除雪制度を見直し、重度障害者のほか、現在の70歳以上で除雪が困難な方という利用要件を変更し、来年度からは介護認定と介護サービスの継続利用が必要になるということ。活動ボランティアの活動費を21,000円から23,000円へ引き上げることなどが12月5日の厚生常任委員会に報告されました。 
厚生委員会では我が党は、介護認定の有無にかかわらず、 福祉除雪が必要なのに受けられない世帯が、今以上に出るのではないかということが明らかであると、制度の見直しの再考を求めたところです。
 厚生委員会で、継続した介護サービスを受けていない場合は、除外されることになりますが、その中には除雪への支援が必要な方もいると思われるため、その対応についてお聞きしたところ、「何らかの事情から介護サービスの継続利用をしていない場合もあることから、札幌市社会福祉協議会が特に認める世帯という要件の中で、除雪の困難さを客観的に判断しまして、事業の利用につなげてまいります」と答弁いただきました。
そこで質問ですが、要介護度等では、要件に該当しない方のうち、何らかの事情がある方の除雪の困難さを客観的に判断する場合、どのように相談を受け検討されるのか伺います。

 【向瀬 地域生活支援担当部長】 
地域生活支援担当部長の向瀬でございます。要介護度等では要件に該当しない場合の対応についてお答えいたします。 要介護度等では、利用対象世帯の要件に該当しないが、一時的な病気やケガ等により自力での除雪が困難なため、福祉除雪を利用したいというご相談につきましては、これまで通り、お住まいの区の社会福祉協議会で聞き取り等の対応をすることになります。
利用対象世帯となるかどうかにつきましては、個々のご事情を踏まえての検討となりますが、社会福祉協議会においては、全国統一のマニュアルやQ & A を整備いたしまして、これに基づいた判断を行うことになります。以上でございます。

【吉岡委員】
マニュアルやQ&Aなどを作成するとのことですが、運営にあたっては柔軟な対応していただきたいと思います。 また、制度要件をよく知らずに申請したいと連絡があった時、社協から新たな要件をお伝えし、要件に合わない場合、 除雪が困難であっても申し出ができず、申請に至らないということがあるのではないかと懸念しております。 連絡を受けた際には、要件に当てはまらない方にも福祉除雪を利用したい理由についてお聞きして、特に認められる場合に該当するかどうか検討することが必要だと思います。
そこで質問ですが、事情のある方に具体的にはどのように聞き取り調査などの対応をされるのか伺います。

 
【向瀬 地域生活支援担当部長】
聞き取り調査等の対応についてお答えいたします。福祉除雪の利用を希望する理由につきましては、世帯により様々でございますため、まずは丁寧にご事情をお聞きした上で、必要に応じて医療機関の診断書等による身体状況の確認や、民生委員など地域の関係者への聞き取りを行い、利用の可否を検討をしていくことになります。
自力での除雪が困難な事情を抱え、支援を必要とする世帯が適正に福祉除雪を利用いただけるよう、引き続き適切に対応してまいりたいと考えてございます。以上でございます。

【吉岡委員】
病気の場合は診断書を出してもらうということですけれど、診断書は今おおむね2000円から5000円ほどかかります。診断書の提出となると手間もお金もかかることからハードルも高く、諦める人も少なくないのではないかと思います。 通院の記録などで確認することも検討していただきたいと思います。
また、介護サービスの継続した利用が要件であることから、この確認も必要ではないかと思われます。そこで質問ですが、障害の場合は、障害等級の確認で分かりますが、介護サービスの継続利用はどのように確認されるのかお聞きします。

【向瀬 地域生活担当部長】
介護保険サービスの利用状況の確認についてお答えいたします。この度の見直しにより、要支援1・2の方につきましては、介護保険サービスを継続して利用していることが要件となります。
福祉除雪の利用申し込みに当たっては、これまでも個人情報の提供に関する同意をいただいていることから、介護保険サービスの利用状況につきましては、札幌市の保有している介護報酬の給付実績情報等を参照し確認していく予定でございます。 以上でございます。

【吉岡委員】
 個人情報にかかわっては、これまでも行ってきたとのことですが、介護サービスの確認を、社協から区役所へ要請するということは、これまでとは違った負担が、区と社協それぞれで増えることになると思います。 介護サービスの継続利用については、入院で中止する、あるいは経済的な事情などで受けていないこともありますので、個別の確認が必要な件数も増えるのではないでしょうか。そこで質問しますが、要件の変更により社会福祉協議会の事務的な負担が大きくなりますが、体制を強化するなどお考えか、どのように対応されるのか伺います。

【向瀬 地域生活担当部長】
 社会福祉協議会の事務負担増加への対応についてお答えいたします。 委員にご指摘いただいた通り、今回の事業見直しにより、社会福祉協議会の事務負担増加が見込まれるため、今年度をおきましては、社会福祉協議会から民間 コンサルタント事業者への委託により、福祉施設にかかる事務の効率化や負担軽減策について検討を重ねているところでございます。今後は、この検討結果を踏まえまして、マニュアルや 事務フローの見直し等により負担軽減を図っていくという予定でございます。 以上でございます。

【吉岡委員】
申請が8月から9月の1か月、ここに集中しますけれど、 その後も確認作業などが続くと、体制上大丈夫なのか、認定やマッチングがなかなか進まないことにならないか心配しております。 12月の厚生委員会でも、丁寧な対応するとご答弁をされましたけれども、対応する社協の負担が大きくなることによって、丁寧な対応が担保できるのか懸念しています。 また今年は5441件の利用があります。これを新たな制度要件に置き換えてみますと、3331件になるとお聞きしました。ということは現在、福祉除雪が必要で受けている方のうち、約2000件が利用できないこととなる制度と言えるわけです。 必要な人が受けられる制度設計とするべきであると申し上げて質問を終わります。
 

 がん検診の受診率向上を 

【札幌市議会第1回定例会】 第2部予算特別委員会(保健福祉局関係) 

(2026年3月10日) 

【吉岡委員】
私はがん検診の精密検査受診率の向上について質問します。札幌市は 1976年から現在に至るまで、がんは市民の死因の第1位であり、 75歳未満、がん年齢調整死亡率の札幌市における割合は減少傾向にあるものの、全国平均より高い状況が続いています。 
がん検診は、国民健康保険加入者や、職場検診の機会がない市民を対象に、一部負担、あるいは無料で受診でき、特定健診の同時受診も可能ですが、札幌市では受診率が低いこと。要精密検査の受診率も低いことが課題だと、がん検診に長く携われてきた札幌の医師の方から伺いました。
 2017年に、第1次札幌市がん対策推進プランが策定され、国の第4期がん対策推進基本計画に基づき、2023年3月に、第2次札幌市がん対策推進プランが策定されました。 計画期間は2024年度から2029年度です。 
第1次がん対策推進プランでは、精密検査受診率の目標値100%に対し、 計画期間中の2020年度では胃がんが44.4%、大腸がん 45.9%、肺がん74.2%、乳がん72.5%、子宮がん53.5%で、平均 58.1%と低い状況でした。そこをどうするのかが重要な課題であると考えます。 現在、2次プランから3年経過するところです。 そこで質問ですが、札幌市の精密検査受診率の最近の状況について伺います。

【秋野歯科保健担当部長】
歯科保険担当部長の秋野でございます。がん検診の精密検査受診率、直近の状況についてご質問でございます。 令和6年度の状況でございますが、これが最新でございますが。がん精密検査受診率 につきましては、胃がんが53.3%、 大腸がんが49.0%、 肺がんが 67.0%、 乳がんは69.7%、 子宮頸がんにつきましては 45.3%となっている状況でございます。 
これらの精密検査受診率につきましては、委員ご指摘のとおり、全国平均と比較すると、依然として低い水準にございます。 早期発見、早期治療を確実なものとするためには 、この精密検査の受診率向上に向けた取り組みは、大変重要なものと認識をしているところでございます。 以上でございます。

【 吉岡委員】
恐れ入ります、今ご回答いただいたんですけれども、平均で何パーセントかということも含めてお願いしたいと思います。 

【秋野歯科保健担当部長】
すみません、今手元に正確な数値がないんですけれども、委員ご指摘の通りですね、 胃がん、大腸がん、肺がんにつきましては、改善しているところでございますが、乳がんと子宮頸がんにつきましては、委員ご指摘の前年度から比べると減少してございますので、総体としてはおそらくですね、大きな改善はないというか、平均としてはそれほど変わらないのではないかというふうに認識をしてございます。以上でございます。
 

【吉岡委員】
私が計算したところによりますと、令和6年度今の精密検査のそれぞれの結果回答いただきましたけれども、 56.86%であると思っています。2020年度は、先ほど申し上げました通り58.1%でしたから、4年経ってマイナス1.2%とほぼ横ばいで改善されてはいません。
 厚労省では、がん検診の精密検査の受診率は90%を目標値としており、札幌市の第2次プランも同様です。 また許容値については国立がん研究センター、がん対策情報センターの自治体の担当者のための、がん検診制度管理マニュアルによりますと、胃、大腸、肺、子宮頚がんが、70%以上で、乳がんについては80%以上とされています。
要するに精密検査は、最低でも70%、80%にしていきましょうというものですが、札幌市は許容値にも及ばない状況です。札幌市の第2次プランでは、要精密検査受診率向上対策、つまり、精密検査を受ける方を増やすための対策として、最初にがん検診を受ける一次医療機関と情報を共有し、精密検査未受診の正確な把握に努め、受診率の向上を図ることとなっています。 
そこで質問ですが、札幌市の精密検査の未受診の把握はどうされているのかお聞きします。また、未受診の課題については、どう認識されているのか、受診率向上のために、どう取り組みを進めるのか、お考えを伺います。

【秋野歯科保健担当部長】
精密検査の未受診者の把握、精密検査未受診の課題の認識、また受診率向上の取り組みについてお答えをいたします。 まず精密検査の未受診者の把握につきましては、がん検診を行った医療機関から、札幌市に報告がされる仕組みとなってございまして、これに基づき把握をしております。
がんの早期発見という、本来の目的が達成をされるためには、がん検診の判定結果に基づきまして、精密検査を確実に受けていただく必要がありますことから、精密検査の未受診者を減らしていく取り組みにつきましては、引き続き重要と認識をしてございます。 
精密検査の受診率向上に向けましては、札幌市では、この精密検査の結果報告がない方のですね、リストを作成をいたしまして、がん検診を行った医療機関に送付をいたしまして、再度この精密検査の受診状況を医療機関に確認をしていただく取り組みを行っております。今後も引き続き、医師会や医療機関と密接に連携をしながら、この精密検査の受診勧奨に取り組むとともに、精密検査の重要性につきましても、市民に浸透するよう啓発にしっかり取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。  

【吉岡委員】
がん検診をした医療機関から報告があるという風なお答えでしたということですけれども、がん検診をした医療機関からは、精密検査を受診した方の報告でありますから、報告には報告に入らない方が受診をしていないのか、また 把握ができていないのかという点をつかんで、札幌市が対象者に受診を勧める必要があると思います。
また、未受診者を減らす取り組みは重要でありますけれども、国立がん研究センターの2024年度がん検診の精密検査の受診率を見ますと、政令市の名古屋市の平均は71.9%で、札幌市より10%以上高い数値です。名古屋市は精密検査未受診者対策や、がん検診の案内などを行う、がん検診サポートセンターを開設したことが報告されています。 
また、がん研究センターの自治体担当者のための、がん検診制度管理マニュアルには、検診の3ヶ月後、5ヶ月後に文書で、6ヶ月後には電話、精密検査の受診をしたかどうかの聞き取りを始め、その中で精密検査を受けたと答えた受診者に関しては、精密検査を実施した医療機関に対し、結果を改めて報告するように依頼している自治体が紹介されています。
札幌市は、とくとく健診では手紙や電話、場合によっては訪問もして、精密検査の受診勧奨しています。がん検診においても、札幌市が対象者と直接つながり、精密検査の勧奨をする仕組みなどを作り、早期治療につなげ、がん死亡率を下げる実効的な取り組みにしていただきたい、 そのために具体的に進めていただくことを申し上げて、私の質問を終わります。