大学の講義では、いつもは居眠りをしている学生も、奨学金の話では、目の輝きが違うといいます。
50年前、年約1万円だった国立大学の授業料は2010年には約53万円と私学に近づいています。
対して、学生がいる世帯収入は減り、世帯収入に占める大学学費の比重は上昇し、大学生の5割、大学院生の6割が奨学金を利用しています。奨学金を利用せず、アルバイトに明け暮れる学生をむしばむ「ブラックバイト」。
世界では「奨学金」といえば「給付制」のことで、返済する「奨学金」は、「教育ローン」だといいます。
様々な事情で1000万円を超える「奨学金」という名の借金を背負い、社会に出るも不安定雇用。
それでも日本は「債務整理」の道がありますが、アメリカはそれができません。
「教育ローン」をはらうために軍隊に入るアメリカの若者。「対岸の火事」とはいえません。
日本の未来を真面目に考えたら、「給付制奨学金」が当たり前の社会にしなければの思いを強くしました。
札幌市の「給付制奨学金」予算は600万円、あまりにも少なすぎるのではないでしょうか。
(1月30日記)
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