沖縄本島補器部から沖合9キロに浮かぶ小さな伊江島で、1945年4月16日から6日間米軍との激しい地上戦が繰り広げられ、90戸が一家全滅だったといいます。
「木の上の軍隊」は、米軍の銃撃から逃れ、終戦を知らずに2年間、ガジュマルの木の上で生き延びた2人の日本兵の実話に基づいた映画です。
主演の一人、沖縄のぼくとつな青年兵士を演じた山田裕貴さんは、「伊江島という島があったことも知らず、沖縄戦のことも良く知らなかった。この映画は、ごはんを食べたり、家に帰る、そうやって普通に生きることの尊さ、生き抜くことのすばらしさを伝えたい映画。時々俳優の仕事って何だろうと考えるときがあるけれど、こういうことを伝えられるんだと、初めて思いました」と感慨深く語っています。
伊江島のシンガーソングライターAnlyさんの主題歌とともに流れる、エンドロールには「協力 沖縄県」の文字。ズシリと胸に響きました。
沖縄出身で33歳の若い監督 平一鉱さん、6月23日の慰霊の日、沖縄では当たり前に正午に黙とうをしてきたが、東京で初めてその日を迎えたときに、黙祷がなかったことに「ああそうなんだ」と思ったといいます。
見どころ満載、感動的な映画でした。
(8月5日 記)
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朝の街頭宣伝で消費税減税、社会保障について訴える吉岡市議(=8月5日、清田区) |
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「清田区新聞」2025年8月10日・17日合併号 |