SNSを使っての憎悪・中傷が、尊い一人の命を脅かしました。
被害者は、兵庫県斉藤元彦知事のパワーハラスメントを調査する県議会百条委員会の委員だった元県議。知事選投票日の翌日に、「ネットの暴力が拡散し、立花孝志氏の脅しがあり、おびえた家族から、政治の世界から退いてほしいと訴えられ、家族を守ることを優先した」と辞職しました。言葉の暴力は止まらず自死とみられています。
元県議に脅迫や「兵庫県警の捜査対象だった」とデマを繰り返してきたN国党の立花氏は、元県議の死亡当日も、街頭演説で「自業自得」などと暴言を吐いています。
県議会では、「(立花氏による)明白な虚偽がSNSで拡散されていることは極めて遺憾。(元県議を)容疑者として任意聴取をしたことはなく、ましてや逮捕するといったような話は全くない」と県警本部長による異例の答弁が行われました。
本来、人と人をつなげる道具であるSNSが、「言葉の刃」を発し、いじめや犯罪、性被害を拡大しています。
今、策定中の「札幌市ICT活用戦略」でも、人を幸せにするためのICT化による「効率化」のはずが、大事なものを見失うことにならないよう警戒が必要です。
※ICTとは情報通信技術=通信技術を活用したコミュニケーション
(1月21日 記)
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戦争させない清田区民の会の街頭宣伝で訴える吉岡市議(=1月19日、清田区) |
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清田区新聞(2025年1月26日号) |