2022年5月12日木曜日

白老ウポポイの旅

 平岡9条の会から呼びかけられ、白老ウポポイツアーに参加しました。ツアーには、アイヌ問題研究家の荒木幸穂さんも参加されました。

荒木さんは私が初めて挑戦した2007年札幌市議選の選対本部長で大変お世話になった方です。お話の中で強調したのが、ほかのツアーでは行けない「白老ウポポイ慰霊施設」のことでした。

ウポポイ慰霊施設(=4月27日、白老町)

慰霊施設はウポポイの一施設ですが、博物館や体験ホールなどがあるエリアから1.2キロ離れています。

主に明治以降になりますが、研究のためとしてアイヌ墓地から遺骨が掘り返されました。大学など全国で保管されていた遺骨は、2019年に完成した慰霊施設に集められ、地元への返還を目指してはいるもののなかなか進まず、今も1300体の遺骨が眠っています。

 

慰霊施設を象徴するモニュメント(=4月27日、白老町)

アイヌの方達には、コンクリートに固められた場所に保管することへの異論や抵抗があるといいます。太平洋の磯の香りをわずかに感じながら全員で黙祷を捧げました。

立派な慰霊施設をつくっても、未だに北海道大学も日本政府も、正式な謝罪をしていないことを私たちは忘れてはなりません。

「自分はアイヌ民族から言葉や仕事、土地を奪い植民地にした和人の一人として申し訳ないと思ったことがアイヌ民族に関わったきっかけ」だと語った元アイヌ民族博物館館長の言葉が深く胸に残っています。

(5月9日 記)